気になる町村があるので地域を紹介するブロガーでもいないかと検索しても何も情報が出てこないですよね。出てくるのは行政のホームページ、議員のブログ、観光組織、公民館、学校行事ブログ、地域おこし協力隊のブログ…など。
ほとんど行政とつながる人たちからの情報です。そしてみんな似てませんか?毎年同じじゃないですか?田舎風景、田舎の作業風景、イベント予告・報告、季節のおたより。。。個人の感情や意見の日記がないのです。
だって身バレするの嫌だから
当たり障りのない綺麗ごとの文章しか綴れないのです。そんなつもりなく意見を書いても揚げ足とられます。旅行や飲食、家の中を写せば内容より「どんな生活してるのか」に着目します。匿名使ってもだいたいバレます。
店のブログだと商売ですからもちろん下手なことは書けません。だからネタがなくなり更新が止まるのです。
個人が行政のように身の立場を気にする文化
行政を悪とは思っていませんが、個人ベースでも世間でいう「お役所さん」のような振る舞いが多いのです。どこかでいつも忖度している。
そういう地域の人って意見を言いません。当たり障りなく、敵つくらず、傷つけず、身を守って安全牌でいたいのです。いざという時はしらばっくれてでも自分を守ります。それが「普通」とも思っています。
好き勝手なこと言っていいのは爺さんだけ、といった感じでしょうか。
おばちゃんが立ち話して誰かの悪口、酒の席で勝手なことを言うのは日常茶飯ですが、文字として残すというのは避けてるように思えます。
賛同もしない
田舎と年寄りはFacebookが好きです。
「別に関係ないし私は気にしない」と私も初めは思っていましたし、何人かとはFacebook等でつながりましたが少しずつ削除しました。消せない相手は非表示にしてます。一般公開していた古い写真に反応されたりして全部公開範囲を変えました。気持ち悪いんですよ、見られてる感じが。いいねしてるので悪気はないのでしょうが、検索されて嘗め回すように見られてるって怖い。
Facebookでは美しい写真にだけ反応されました。「意見」を書くと無反応です。もちろん、そう思わないから無反応の場合もありますが、共通知人と繋がっていた場合にいいねしてるのがバレるからです。
実際、地元のお偉いさんを怒らせた若者が投稿した記事にいいねした人が問い詰められてました。綺麗・美味しそうな投稿に反応しただけなのに。気に入らない奴に賛同する人は連鎖して距離をおかれてしまう。

私も何人か信頼する役場の人と繋がっています。あくまでプライベートな投稿であっても、彼らはウケのいいことしか書かないし、私の絶景写真にだけ反応します。個人の場であっても常に公なんです。
悪いことしてるわけじゃないのに何だっていうの?!と思うのが普通です。開き直って思いのまま書く人もいますが、見たがるくせに知らないふりが現状です。田舎が変わらない根源ですね。
会社にも、ほらそこにいるよね?
読んでいて身近に似たような人がいると感じませんか?都市部でも会社や友達の輪にもそういう人はいるはずです。自分のポジションをキープするだけの上司、ロボットのように振る舞う同僚、とぼけて天然演じる女子・・・彼らはそれでいいのです。人口が多い中で彼らは埋もれ流されることを選んでますし、そうでない人もたくさんいるので都市部ではそれほど息苦しくはありません。
現代、ネットの世界では自分の意見を言うのはどんどん自由になってきました。日本は先進国とは呼べないほどこの文化が世界からかけ離れて遅れています。私は昔より田舎と都会の差が大きくなっていると思っています。田舎もネットで情報やモノが手に入ったりインフラが整備されたり便利なことも進みましたが、「ヒト」がモノの進化に応じて変わっているのは都市部だけです。
隠してるつもりもない
まるで口裏合わせたかのようにダンマリを貫く集団なんて不気味に思うかもしれません。でも人の心理なんてそれを繰り返せば「当たり前」にもなります。さらに、「他の地域は違う」「うちの村はここが変・自慢」とわかる人もそれほどいないのです。地元に今さら感動する風景もないし、余計なことは書けない、すぐ身バレするし生活が筒抜けになる。そう思えば確かに書かないのが無難でしょう。
実態を知っていても知らなくても移住は簡単です。しかし自治体が(仕事として)促進する移住政策と地元の人たちの気持ちは少し違うのは知っておくべきです。
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